アクセンチュア最新調査――テクノロジー活用で先行する企業の収益成長率は、出遅れた企業の2倍に上ることが判明

2019/12/05

8,300社以上のテクノロジー活用度合いと業績の相関を分析

【ニューヨーク発:2019年10月2日】

アクセンチュア(NYSE: ACN)の最新調査によると、テクノロジーの活用が企業の業績に顕著な伸びをもたらすことが分かったほか、業界をけん引する企業の多くに共通するテクノロジー活用の方法や考え方の特徴が明らかになりました。

アクセンチュアは、企業がイノベーションを推進する上で、テクノロジー活用がもたらす潜在的な価値と実際に得られた価値の乖離を理解することを目的に、日本を含む20カ国、20の業界における8,300社以上を対象に調査を行いました。最新調査「Full Value. Full Stop. How to scale innovation and achieve full value with Future Systems」は、アクセンチュアがこれまで実施した企業のIT活用状況調査の中で最大規模であり、クラウドやアナリティクスなどのほか、人工知能(AI)やブロックチェーン、拡張現実などの新興テクノロジーも調査対象となっています。

調査では、「テクノロジーの導入状況」、「テクノロジーの活用度」、「組織文化への浸透度」の3点それぞれに関して企業のスコアを算出し、上位10%を先行企業、下位25%を出遅れ企業と定義しました。2015年から2023年(予測値)の業績評価指標に基づいて、テクノロジー活用と業績との関係を分析した結果、先行企業は出遅れ企業に比べて2倍以上の収益成長率を実現できていることが判明しました。また、2018年に限って見ると、出遅れ企業は年間で15%の増収の機会を逸しており、テクノロジーの活用方法を変えない限り、2023年には46%の増収の機会が失われる恐れがあることがわかりました。

アクセンチュアでテクノロジーサービスの最高責任者を務めるバスカー・ゴーシュ(Bhaskar Ghosh)は次のように述べています。「多くの経営幹部が新興テクノロジーに膨大な投資を行っている中、必ずしも全ての企業が、投資に見合ったイノベーションの恩恵を享受できているわけではありません。出遅れ企業はイノベーション推進に向けた戦略を立てずにテクノロジーを導入した結果、部分的な恩恵しか得られず、競合他社に後れを取っています。今回の調査によって、世界的な先進企業は境界線がなく、適応力を持ち、人間との調和が可能なシステムの構築に積極的な投資を行い、イノベーション創出や業績、顧客への提供価値を高めていることが明らかになりました」

先行企業は、パートナー企業とのエコシステムを通じて相互連携を図りつつ、人間とマシンの協働によって新たな価値を生み出すべく、次世代のシステム構築に取り組んでいます。今回の調査では、こうしたシステムの特長を以下の通り定義しています。

本調査によって、先行企業は全社規模でのテクノロジー導入と組織変革に関して、以下の特徴的な考え方を持っていることが明らかになりました。多くの場合、これらは出遅れ企業とは全く対照的なものです。

バスカー・ゴーシュは次のように述べています。「企業は、単に個々のソリューションとしてテクノロジーを導入するのではなく、自社が構築すべきシステムの全体像を描くことで、収益と利益それぞれにおいて他社をしのぐ成長を遂げることが可能になります。そのためには、境界線がなく、適応力を持ち、人間と調和が可能なシステムの全体像を描くことから始める必要があります。さらに、従業員がためらうことなく新しいことに挑戦し、型破りなアイデアを躊躇なく発言できる環境を整えることで、学習および成長を促すことも肝要です。成功に終わりはない中で、企業はイノベーションの創出に向け、こうした取り組みを通じて競争優位性を高め、テクノロジーの潜在的価値を引き出すことが求められています」

本調査の詳細については、こちらをご参照ください。

アクセンチュアについて

アクセンチュアは「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5つの領域で幅広いサービスとソリューションを提供する世界最大級の総合コンサルティング企業です。世界最大の規模を誇るデリバリーネットワークに裏打ちされた、40を超す業界とあらゆる業務に対応可能な豊富な経験と専門スキルなどの強みを生かし、ビジネスとテクノロジーを融合させて、お客様のハイパフォーマンス実現と、持続可能な価値創出を支援しています。世界120カ国以上のお客様にサービスを提供する49万2,000人の社員が、イノベーションの創出と世界中の人々のより豊かな生活の実現に取り組んでいます。
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