損害保険ジャパン日本興亜・第一交通産業・アクセンチュアが先進的な自動車運行管理支援による自動車事故防止のための共同研究を開始
2017/08/25
IoT・AI活用による運行データ・生体データ分析
損害保険ジャパン日本興亜株式会社(本社:東京都新宿区、社長:西澤 敬二、以下「損保ジャパン日本興亜」)と第一交通産業株式会社(本社:福岡県北九州市、社長:田中 亮一郎、以下「第一交通産業」)、アクセンチュア株式会社(本社:東京都港区、社長:江川 昌史、以下「アクセンチュア」)は、自動車事故防止の一層の推進を図るため、データ分析を活用して事故を未然に防ぐ先進的な運行管理を実現するための共同研究を開始したことをお知らせします。今後、本研究に参画いただける企業を広げるなど、社会への普及を目指していきます。
1.背景
国土交通省が運輸事業者に対して安全管理体制をPDCAサイクルで継続的に改善することを求めた「運輸安全マネジメント制度」が導入されてから10年が経過し、自動車事故件数や死傷者数は着実に減少しました。
しかし、全国的に運転手の体調異変による事故件数は増加傾向にあり、運転手の不安全行動による事故も撲滅できていないことから、今もなお社会的影響の大きい事故が発生しています。
このような状況をふまえ、損保ジャパン日本興亜、第一交通産業、アクセンチュアは、3社が持つ情報や技術を活用した、事故を未然に防ぐ先進的な運行管理を実現するための共同研究に取り組みます。
2.共同研究の概要
本共同研究は、損保ジャパン日本興亜がグランドデザインを行い、公共交通機関や運輸業向けに、事故を未然に防ぐ先進的な運行管理を支援する、統合情報プラットフォームの構築を目指します。この実現のため、アクセンチュアが持つ、インテル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:江田 麻季子、以下「インテル社」)との協業関係を活用し、インテル社からプラットフォーム構築に必要な技術提供を受けます。
具体的には、第一交通産業のグループ会社が保有するタクシーに設置するドライブレコーダーから運行データを収集すると同時に、ドライバーが時計型のウェアラブルデバイスを勤務時に着用することで得られる生体情報(心拍数)を取得します。
収集されたデータは、インテル社の高性能CPU(名称 インテル® Xeon® プロセッサー)を搭載したサーバーおよびデータ収集ゲートウェイ(インテル® IoT ゲートウェイ)やエッジ・コンピューティング画像処理技術などを含む、インテルのリファレンス・アーキテクチャー(インテル® IoTプラットフォーム・リファレンス・アーキテクチャー)を採用したIoTプラットフォーム上でタクシーに乗車されるお客様の画像を除外する等の処理が行われ、クラウドストレージにアップロードされます。
<データフロー図>
アクセンチュアが、アップロードされたドライブレコーダーの画像情報、運転挙動情報、生体情報や車両情報等の多岐にわたるデータの分析を行い、ドライバーごとの事故発生リスク等を評価する手法を開発していきます。ディープラーニングなどの高度なデータ解析手法を用いることで、新たな分析手法が組み込まれた統合情報プラットフォームの構築を目指します。
なお、2017年3月から実施している第一弾の概念実証実験では、タクシー100台とタクシードライバー100名から取得したデータより、乗務中の心拍の変動やしぐさから、眠気などのヒヤリハットに関係する兆候を識別することに成功しています。
このプラットフォームを活用することで、業務中や将来にわたるドライバーの健康管理、事故を未然に防ぐ施策実行、ドライバーの運転傾向把握、個人の特性に合わせた交通安全指導など、ドライバーごとのリスク評価結果に基づく運行管理を図り、事故の無い安心・安全・健康な社会の実現に取り組むことが可能になります。
3.今後の展開
損保ジャパン日本興亜、第一交通産業、アクセンチュアは、概念実証実験の結果をふまえて、各社の持つファシリティーや技術、ノウハウを活用し、安心・安全・健康な社会の実現に向けたIoTソリューションの開発に取り組むとともに、参画いただける企業を広げるなど社会への普及を目指していきます。
以上
【報道関係の方のお問い合わせ先】
アクセンチュア株式会社
マーケティング・コミュニケーション部
神田 健太郎
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