2025/4/24

アクセンチュアとシェフラー、NVIDIAとマイクロソフトの技術を活用して
産業用ヒト型ロボットの開発を推進

【ドイツ ハノーバー発】アクセンチュア(NYSE: ACN)は、シェフラーAGと協力し、フィジカルAIやロボティクスを活用して産業の自動化に向けた変革を加速します。

両社は、NVIDIAとマイクロソフトの最新のシミュレーションや、AI、データなどの技術を用いてさまざまな作業シナリオの最適化を図ります。人間中心の作業から人間とロボットの協働、そして完全自動化といった一連のシナリオには、産業自動化システム、自律移動ロボット(AMR)、シェフラーのモバイル型コボット「EMMA」、Agility RoboticsのDigitやSanctuary AIのPhoenixなどの汎用ヒト型ロボットが含まれます。なお、本取り組みはハノーバーメッセ2025でも紹介されました。

Agility RoboticsのDigitは、シェフラー施設のデジタルツイン上で、トートの取り扱いやキッティング、コミッショニングエリアへの輸送などの作業を担います。

シェフラー AGの最高執行責任者(COO)であるアンドレアス・シック氏(Andreas Schick)は次のように述べています。「シェフラーはモーションテクノロジーカンパニーの第一人者として、フィジカルAI、デジタルツイン、ヒト型ロボットなどの革新的技術を駆使して、グローバルの製造ネットワーク全体で業務の効率化を推進します。アクセンチュアのような強力なパートナーと共に、NVIDIAとマイクロソフトの革新的技術を活用して、製造現場における柔軟性や効率性向上に向けて取り組み、未来の製造業を描いていきます」

アクセンチュア インダストリアルズ、グローバルインダストリーグループを統括するパトリック・ヴォルマー(Patrick Vollmer)は次のように述べています。「フィジカルAIは、AMR、モバイル・マニピュレーター・ロボット、汎用ヒト型ロボットなどをまとめて効率的に訓練し、制御することができ、産業の自動化に大きく貢献するでしょう。アクセンチュアは、シェフラー、マイクロソフト、NVIDIAと連携して、顧客企業やパートナー企業が新興技術をソリューションとして実用化し、柔軟性や生産性を高め、労働力不足を解消できるよう支援します」

両社はシェフラーの工場や配送センターにて、AIを使った実証実験を開始しました。

1.生産施設のあるべき姿を設計
アクセンチュアの知見を活用して、NVIDIA Omniverse開発プラットフォーム上で工場や倉庫のデジタルツインを構築し、シェフラーが施設の最適なレイアウトをシミュレーションします。例えば、生産ラインやキッティングステーションを仮想的に配置して柔軟に工程を管理し、人間とロボットがシームレスに協働する環境を整えます。このようなプロセスを通じて、コミッショニング(装置の稼働前テスト、試運転)を簡略化します。

仮想コミッショニングにより、シェフラーは各施設の適切な自動化度合を特定します。実証実験では、フィジカルAIを使ったさまざまな作業シナリオを検証しており、手作業中心の業務から、AMRによる運搬支援、EMMAなどモバイル・マニピュレーター・ロボットの活用、さらには汎用ヒト型ロボットが活躍する高度に自動化された施設などをテストします。

アクセンチュアの調査によると、製造業の工場管理者の半数(49%)は、AMRが未来の工場の重要な要素になると予想しており、43%はヒト型ロボットが組立プロセスにおいて一般的に使用されると考えています。

2.フィジカルAIと汎用ヒト型ロボットの活用に向けて
アクセンチュアとシェフラーは、NVIDIA Omniverse BlueprintであるMegaを使い、工場や倉庫の産業用デジタルツイン上で汎用ヒト型ロボットを含むロボット群のテストを開始しています。

実証実験では、Agility RoboticsのDigitがトートの扱い、キッティングおよびコミッショニングエリアへの運搬など物資の取り扱い作業を行います。また、複数の技能を備えたSanctuary AIのヒト型ロボットPhoenixは、Omniverseでシミュレーションを観察して業務を学習します(アクセンチュアは2024年3月にSanctuary AIに対する戦略的投資を発表しています)。例えば、シェフラーのスペアパーツセンターで個別注文用スペアパーツキットを準備する場合、NVIDIA MetropolisなどAIを使ったビデオ解析アプリケーションを活用して模倣学習を行います。人間とヒト型ロボットの動きを実世界でキャプチャし、それをOmniverseのシミュレーションに戻します。

実世界で動作をキャプチャしてOmniverseに戻し、ヒト型ロボットがそれを学習

アクセンチュアのテクノロジービジョン2025で紹介した通り、ヒト型ロボットには汎用性があり今後の活躍が期待されます。彼らは人間中心の世界にすぐに溶け込み、工場などの現場で人のために設計された作業を代替します。

NVIDIAのデジタルツイン部門の責任者マイク・ガイヤー氏(Mike Geyer)は次のように述べています。「未来の工場では、人間、産業自動化システム、複数のロボット群が一緒になって働くため、緊密な連携が必要です。MegaやNVIDIA Omniverseを使用することで、産業用デジタルツインでさまざまな種類のロボットの大規模なシミュレーションが可能になります。アクセンチュアとシェフラーは、フィジカルAIを活用した製造現場の再構築に挑んでいるのです」

3. ライブロボティクス(ロボットが現実世界の状況に即応して動作)運用の最適化
アクセンチュアとアバナードはシェフラーと協力し、Omniverseからのシミュレーションデータを活用して、倉庫や工場でのロボットの動きを最適化します。さまざまなシミュレーションシナリオに関するデータは、AI駆動のデータ分析プラットフォームMicrosoft Fabricに集約され、工場の管理者は、これらのシナリオの可用性、利用率、全体的な設備効率など主要な指標を比較し、事前に課題を特定して対処します。

アクセンチュアとアバナードは、Microsoft Fabricと生成AI駆動の工場運用エージェントを組み合わせたソリューションを、ドイツ シュヴァインフルトにあるシェフラーの製造施設にむけて開発しました。このソリューションを活用することで、作業員は自然言語で質問して回答を得ることができるため、課題を迅速に解決できます。仮想工場が本格稼働すると、技術者や設計者はロボットや生産システムのシミュレーションデータと直感的に対話できるようになります。例えば、ダッシュボードを引き出し、音声コマンドを使用してシミュレーションパラメータを変更することも可能です。

アクセンチュアについて
アクセンチュアは、世界有数のプロフェッショナル サービス企業です。アクセンチュアは、世界をリードするさまざまな企業や行政機関などの組織の中核にデジタル技術を実装することで、組織運営を最適化し、収益を拡大させ、また市民サービスの向上にも貢献するなど、お客様に対して目に見える成果を圧倒的な規模とスピードで創出しています。 アクセンチュアでは、優れた才能でイノベーションを主導するおよそ801,000人の社員が120カ国以上のお客様に対してサービスを提供しています。 また、テクノロジーが変革の成否を分ける時代において、世界中のエコシステム・パートナーとの緊密な連携を図りつつ、クラウド、データ、AIおよび業界ごとの比類のなき知見、専門知識や、グローバル規模のデリバリー能力を最適に組み合わせてお客様の変革を支えています。アクセンチュアは、ストラテジー&コンサルティング、テクノロジー、オペレーションズ、インダストリーX、ソングの領域をまたぐ、幅広いサービス、ソリューションやアセットを活用して成果につなげています。アクセンチュアでは、成功を分かち合う文化や、360度でお客様の価値創造を図ることで、長期にわたる信頼関係を構築しています。またアクセンチュアは、お客様、社員、株主、パートナー企業、社会へ提供している360度での価値創造を、自らの成功の指標としています。
アクセンチュアの詳細は www.accenture.com/us-en を、
アクセンチュア株式会社の詳細は www.accenture.com/jp-ja をご覧ください。

シェフラーグループ ‒ We pioneer motion
シェフラーグループは、75年以上にわたりモーションテクノロジーの分野で画期的な発明と開発を推進してきました。電動モビリティやCO2削減効率の⾼い駆動システム、シャシーソリューション、そして再⽣可能エネルギーのための⾰新的なテクノロジー、製品、サービスにより、シェフラーグループは、モーションの効率性、インテリジェンス、持続可能性を⾼めるための、ライフサイクル全体にわたる信頼できるパートナーです。シェフラーは、モビリティエコシステムにおける包括的な製品とサービスの範囲を、ベアリングソリューションやあらゆる種類のリニアガイダンスシステムから修理および監視サービスに⾄るまで、8つの製品ファミリーに分けて⽰しています。シェフラーは、約120,000⼈の従業員と55か国に約250以上の拠点を持つ、世界最⼤級の同族会社でありドイツで最も⾰新的な企業の⼀つです。

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